
メタ認知とは、「自分の考え方や判断のしかたを、自分で理解し、見直す働き」のことを指します。簡単に言えば、「自分がどのように考えているかを考えること」です。
私たちは普段、何かを考えたり判断したりするとき、その考え方そのものをあまり意識していません。しかし、人は無意識のうちに思い込みや偏りのある考え方をしてしまうことがあります。そこで重要になるのが、自分の考え方を一歩離れて見つめる視点です。これがメタ認知です。
仕事で失敗したときに、「自分は能力がない」とすぐに結論づけてしまう人がいます。
このときメタ認知が働くと、
「自分は今、失敗をすべて能力の問題として考えていないか」
「他の原因は考えられないか」
自分の考え方そのものを見直すことができるようになります。
メタ認知の働き
メタ認知には、大きく分けて二つの働きがあります。
一つは、自分の考え方や理解の状態に気づく働きです。もう一つは、その考え方を調整したり修正したりする働きです。前者は「気づく力」、後者は「調整する力」と言い換えることもできます。
このメタ認知の働きは、意思決定の場面で特に重要になります。人は意思決定をするとき、過去の経験や思い込み、感情の影響を受けながら判断しています。しかし、そのことに気づかないまま判断してしまうと、同じような選択を繰り返してしまうことがあります。
そこで、
「自分はなぜこの選択をしようとしているのか」
「自分は何を基準に判断しているのか」
「本当に他の考え方はないか」
といった問いを自分に向けることで、判断のしかたそのものを見直すことができます。これが、メタ認知が意思決定を支える働きです。









